【災害対策】マイ・タイムライン(防災行動計画)を「知っている」のは8.4%

いざというときのための災害対策はしていますか?

東日本大震災から間もなく11年が経ちます。
いざというときにのための、災害に対する準備はできていますか?

近年、地震や豪雨といった自然災害が増えています。
おしゃれなインテリアとして利用できる防災グッズや、日常食として使える備蓄食などを活用している方もいるのではないでしょうか。

今回は、全国の男女計680名を対象に「災害に対する備えに関するアンケート」を実施しました。

「災害に対する備えに関するアンケート」調査概要
調査手法 インターネットでのアンケート
※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を利用して調査を実施
調査対象者 男女
調査期間 2022年3月3日~3月7日
質問内容 質問1:災害対策として自身が行っているものを全て選んでください。[複数回答可]  
質問2:具体的に教えてください。 
質問3:非常用持ち出し袋には、どのようなものが入っていますか?[複数回答可] 
質問4:具体的に教えてください。
質問5:災害が起きたとき、どのように情報収集をしますか?[複数回答可] 
質問6:具体的に教えてください。
質問7:「マイ・タイムライン」を知っていますか?
質問8:「マイ・タイムライン」を作りたいと思いますか?
質問9:回答の理由を具体的に教えてください。
集計対象人数 680名(30代以下・40代・50代・60代以上 各年代 男女各85名)

※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。

災害対策として「飲料水や食料品の備蓄」をしている方は55.9%

初めに、災害対策として自身が行っているものについて聞きました。

半数以上の方が「飲料水や食料品の備蓄」を行っているようです。

「その他」と回答した方に、具体的な災害対策を聞いたので回答の一部を紹介します。

「その他」自身が行っている災害対策

  • 自宅まで歩いて帰れる経路の確認。(50代・女性)
  • 懐中電灯と靴を常に枕元に置いて寝ています。(50代・男性)
  • 愛猫の災害対策全般。(50代・女性)
  • 太陽光発電で使えるランタンや充電器の所持。(50代・男性)

災害対策は「していない」と回答した方もいました。

先ほどの質問で「非常用持ち出し袋の準備」をしていると回答した方に、どのようなものが入っているのか聞きました。

複数回答可で回答していただいたところ、「懐中電灯」が最も多く、86.0%でした。
「非常食」「飲料水」「タオル・トイレットペーパー」も7割を超えました。

「その他」と回答した方に、具体的に入っているものを聞いたので回答の一部を紹介します。

「その他」非常用持ち出し袋に入っているもの

  • 携帯用トイレ。(40代・女性)
  • 電池。(40代・男性)
  • ライター、お金。(20代・男性)
  • サランラップ。(40代・女性)
  • くつ、新聞紙、レインコート。(20代・女性)
  • メガネ。(50代・女性)
  • 汗ふきシート。(30代・女性)
  • ガムテープ。(70代・男性)
  • 筆記用具。(50代・女性)

災害が起きたとき、77.1%の方が「テレビ」で情報収集

災害が起きたときに、どのように情報収集をするのか聞きました。

77.1%の方が「テレビ」で情報収集するようです。
「ラジオ」と回答した方も半数近くいました。

「その他」と回答した方に、具体的な情報収集方法について聞いたので、回答の一部を紹介します。

「その他」情報収集方法

  • スマートフォンにある防災関係アプリ。(50代・男性)
  • LINEのニュースや通知。(30代・女性)
  • 災害用アプリ。(40代・女性)
  • NHKのHP。(50代・男性)
  • ご近所に相談などの身近な情報。(60代・女性)
  • 地域の防災無線。(40代・女性)
  • 他のマンションの住人に聞く。(60代・男性)

67.6%の方が「マイ・タイムライン」を作ってみたい

災害が発生したときに、自身がどのような行動を取るのかをあらかじめ決めておくことを「マイ・タイムライン(防災行動指針)」といいます。

国土交通省のホームページには、「マイ・タイムライン」について以下のように記載されています。

「マイ・タイムライン」は、平成27年9月関東・東北豪雨における避難の遅れや避難者の孤立の発生を受けて、国、県、鬼怒川・小貝川沿川市町で構成される「鬼怒川・小貝川下流域大規模氾濫に関する減災対策協議会」の枠組みで様々な取り組みを進める中で、住民一人ひとりの単位で、水防災に関する知識と心構えを共有し、事前の計画等の充実を促すためのツールとして開発しました。(国土交通省のホームページより引用)

もともとは台風や大雨による水害に対して使用する防災ツールでしたが、最近では地震や津波災害を想定したテンプレートを配布している自治体もあります。

国土交通省は「マイ・タイムライン」のさらなる普及・啓発に向けたパンフレットや、小中学生向けの「マイ・タイムライン」作成補助ツールをホームページで公開しています。

このように国や各自治体が作成を推し進めているマイ・タイムラインですが、実際に「マイ・タイムライン」という言葉をどの程度の方が知っているのか聞いてみました。

91.6%の方が「知らない」と回答しました。

「マイ・タイムライン」とは、防災行動指針であるということを知った上で、「マイ・タイムライン」を作りたいと思うか聞きました。


「作ってみたい」と回答した方が67.6%でした。

回答の理由を聞いたので、一部を紹介します。

マイ・タイムラインを「作ったことがある」

  • いざというときに備えて。(40代・男性)
  • 高齢の父が余裕を持って行動できるように。(50代・男性)
  • 安心感がある。(30代・男性)
  • 地域の防災訓練で作成したことがある。(70代・男性)

マイ・タイムラインを「作ってみたい」

  • いざというときに安心感が出る。(70代・男性)
  • 事前に決めておけばその通りに行動できて、命の危険を減らせそうだと思いました。(30代・女性)
  • 大災害が発災した時、思い付きで行動してもよいことがないので、事前にどのようにしたらよいかは大切だから。(40代・男性)
  • 避難時に素早く行動できそうだから。(60代・男性)
  • 小さな地震などが起きたときでもとても不安になるので、作っておいた方が今後のためになると思ったから。(20代・女性)
  • 友達が最近教えてくれて便利だと言っていたので作ってみたいと思いました。(10代・女性)
  • 対策を取らないことで、周りに迷惑をかけるようなことにならないため。(60代・女性)
  • 何も準備していないのが怖くなったから。(50代・男性)
  • 震災が多く危機感を持つことは大切だと思うので。(40代・女性)
  • 防災意識が強まりそうだから。(30代・男性)
  • ペットを連れて避難しなくてはならなくなったときに慌てないようにするため。(50代・女性)
  • 作成しながら知らなかった知識も得られるかもしれないから。(60代・女性)

マイ・タイムラインを「作りたくない」

  • 面倒。(40代・女性)
  • 必要性を感じない。(50代・男性)
  • 興味がないので。(60代・男性)
  • いざ地震が起こったら作っておいてもその通りに行動はできないと思う。(20代・女性)
  • ある程度決めておくことは有効だと思うが、それによって柔軟に対応できないのも困るから。(40代・男性)
  • 実際の災害の規模や周囲の状況などで違いがあり想像だけでは難しいと感じました。(30代・女性)
  • その時の最善策をその場で考えたほうがいい。(50代・女性)
  • それほど、災害に遭うとは思えない。(60代・女性)
  • 毎日が忙しく災害発生の準備まで気が回らないため。(30代・男性)
  • 作らなくても頭に入っているので。(70代・女性)

マイ・タイムラインを知っているかどうかについての回答を、マイ・タイムラインを作ってみたいかどうかの回答別に集計しました。

マイ・タイムラインを「知っている」「知らない」にかかわらず、多くの方がマイ・タイムラインを作ることに前向きのようです。
マイ・タイムラインを「知らない」が「作ったことがある」と回答した方からは、「名前は知らなかったが、同様のことを家族で決めている」という理由が挙がりました。

まとめ

今回は、「災害に対する備え」についてアンケートを行いました。

災害対策として、飲料水や食料品の備蓄をしている方が多いようです。
35.6%の方が災害対策として準備していると回答した「非常用持ち出し袋」の中身について聞いたところ、「非常食」「飲料水」「タオル・トイレットペーパー」など生活必需品が多く挙がる中、少数意見として「汗ふきシート」や「筆記用具」なども挙がりました。

災害が起きたときの情報収集では「テレビ」を使う方が77.1%と最も多く、ラジオやインターネットを利用すると回答した方もいました。
地震の際は、停電になることもあるので、電池式のラジオを準備したり、スマートフォンの充電器の用意も大切です。

「マイ・タイムライン」のように、いざというときの行動を事前に考えておくことも災害対策につながります。
作成のためのワークショップや、作成支援のための動画を公開している自治体もあります。
年に1度でもよいので、災害対策について考えてみてはいかがでしょうか。

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