
満足な不動産売却をできた方はどれほどいる?
不動産売却をしようと思う理由はさまざまありますが、どのような理由であれ大きな金額が動くこともあり、“満足できる売却”をしたいと思うのは当然のことだと思います。
では、実際に不動産売却をしたことがある方のうち、しっかりと満足のいく売却をできた方はどれほどいて、満足できた理由はどのようなことなのでしょうか。
今回は不動産マッチングサービス『タクシエ(TAQSIE)』を運営する三菱地所リアルエステートサービス株式会社と共同で、事前調査で「不動産売却をしたことがある」と回答した全国の男女433名を対象に、「不動産売却の満足度」についてのアンケートをおこないました。
調査手法 | インターネットでのアンケート ※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を利用して調査を実施 |
調査対象者 | 事前調査で「不動産売却をしたことがある」と回答した全国の男女 |
調査期間 | 2022年11月28日 ~ 11月30日 | 質問内容 |
質問1:「不動産売却」をした理由を教えてください。 質問2:「不動産売却」の際、何社に査定依頼をしましたか? ※複数回経験がある方は、最近のことについて教えてください。 質問3:査定依頼をした結果、実際に売却先を決めた時の“決め手”は何か教えてください。 質問4:その「不動産売却」では、満足いく売却ができましたか? ※複数回経験がある方は、最近のことについて教えてください。 質問5:その理由を教えてください。 |
集計対象人数 | 433人 |
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
不動産売却をした理由は?
まずは、事前調査で「不動産売却をしたことがある」と回答した全国の男女433名の方に、不動産売却をした理由を聞きました。
不動産売却をした理由
- あたらしくもっと条件のいい家に住み替えるため(40代・女性)
- 個人で事業(フリーランス)を始めるための資金調達。(50代・男性)
- 継続して保有できる資金が手元になくなったため(60代・男性)
- 空き家となっていた実家と土地を整理するため。(60代・男性)
- 親から相続した土地を売却しました。(60代・男性)
- マンションに住んでいたが戸建てに変わるのでマンションを売却した。(70代・女性)
- 投資物件だったが、引っ越しして管理が難しくなったので。(70代・女性)
新しい家に住み替えるためという方が多くいましたが、相続した土地が必要ないために売却したという方も少なくないようです。
また、投資物件だったが管理が難しくなった、保有しているのが困難になったなどの理由で売却したという方もいました。
不動産売却の際、何社に査定依頼をした?
不動産売却をした理由としては、買い替えや相続した不要な土地などさまざまなものがありましたが、売却の際何社に査定依頼をする方が多いのでしょうか。
査定依頼数は「1社」と回答した方が59.1%と、もっとも多い結果になしました。
約6割の方が、1社だけの査定依頼で売却を決めているようです。
査定依頼をした結果、実際に売却先を決めた時の“決め手”は何だったかについても聞きました。
売却先を決めた時の“決め手”
査定依頼数 | 売却先を決めた時の“決め手(年代・性別) |
3社 | 営業担当者との相性(50代・男性) |
2社 | こちらの希望条件をクリアしたため(60代・女性) |
3社 | 見積もりしたなかで、一番誠実な対応だったので。(70代・女性) |
3社 | 価格が一番高かったから。(70代・男性) |
3社 | 3社とも同等に近い査定価格でしたので、対面時の誠意感に魅了された業者に決める。(80代・男性) |
4社 | 積極的に買主を探す努力と提示価格。(60代・男性) |
4社 | 真剣に売ってくれそうな担当者であること(60代・男性) |
4社 | 不動産会社の支店長の熱心さ(80代・男性) |
査定価格の高さは当然重要だと思いますが、そのほかにも担当者の「誠実さ」「誠意」「熱心さ」などが決め手になったという方も多くいました。
大切な不動産を売却するうえで、「この人に頼みたい!」と思えるかどうかということも、重要なポイントになっているようです。
21%が「満足な売却はできなかった」 その理由は?
上述したように、売却先を決定するうえで重要なことはさまざまでしたが、実際に満足する売却はできたのでしょうか。
「やや満足な売却ができた」と回答した方が49.9%と、もっとも多い結果になりました。
ちなみに、「査定依頼1社」と「査定依頼2社以上」それぞれで集計した結果は以下になります。
査定依頼数にかかわらず満足いく売却ができた方が多いようですが、それでも「満足な売却ができなかった」という方も約2割いるという結果に。
どのような理由で、「満足できた」もしくは「満足できなかった」のかについても聞きました。
「満足な売却ができた」回答理由
- 残っていた住宅ローンを一括返済できる売却金額だったし、営業の人の対応がよかったから。(60代・女性)
- 8年前に購入したマンションですが、購入価格よりかなり高く売れました。(60代・男性)
- 信頼できる仲介者により納得感のある売却ができた(70代・男性)
- ほぼ希望価格で売却できたから(70代・女性)
- 担当者がきちんとした段取りをしてくれて、安心できた。(70代・女性)
- 親身になって相談に乗ってくれたから。(70代・男性)
満足な売却ができたという方の理由としては、「信頼できる仲介者により納得感のある売却ができた」や「購入価格よりかなり高く売れた」などがありました。
やはり不動産を売却するうえで、「仲介担当者」というのは重要なポイントになっているようです。
「満足な売却はできなかった」回答理由
- 値下げしたくなかったが、値下げしての売却になってしまったため(50代・女性)
- 早く処分したかったから妥協した。更地で置いておくと、何回も草刈りをしないといけないし固定資産税がかかるから。(50代・男性)
- 複数社検討しなかったから、そんなもんかと納得してしまったから(60代・男性)
- 結局購入した時よりは安い額になってしまったので。(60代・男性)
- 希望した価格で中々買い手がつかず、結局希望価格よりも20%近く下回った金額でしか売却できなかった(70代・男性)
- 期待していた金額には及ばなかったが、急ぎたかったため妥協した(70代・男性)
満足な売却ができなかった理由では、「金額が納得いかなかった」という方が多いようです。
金額に満足はできていなかったが、複数社に査定を依頼していなかったために相場が分からず納得してしまったという方もいました。
まとめ
今回は、不動産売却の満足度についての調査を実施し、その結果について紹介しました。
売却理由としては「買い替え」「相続したが使わないから」などが多く、売却する際の査定依頼数は「1社」が59.1%と、もっとも多い結果になしました。
査定依頼数が多いほど売却の満足度が高まるかという比較では大きな差はありませんでしたが、満足な売却を出来なかった方の中には「複数社検討しなかったから、そんなもんかと納得してしまったから」という声もあるようです。
また、売却先決定時の“決め手”や、満足な売却ができた方の理由では「仲介担当者が良かったから」などが多くありました。
しっかりと探して見極めて「この人に頼みたい!」と思える担当者を見つけることが、“満足な売却”への近道になるかもしれません。