
2月11日は建国記念の日です。
建国記念の日とは、内閣府によると「建国をしのび、国を愛する心を養う」日と定められています。
もともとは、明治政府が「初代天皇である神武天皇が即位された日」として「紀元節」という祭日と定めていた日でしたが、戦後、GHQが神話や天皇との繋がりの強い祭日を廃止したため、一旦はなくなりました。
しかし、国民の間で紀元節復活の動きが高まり、昭和41年に「建国記念の日」として復活しました。
今年の建国記念の日は、令和初の建国記念の日です。
だからといって何が変わるというわけではありませんが、「建国をしのび、国を愛する心を養う日」ということを、あらためて意識してみたくなるような気がします。
日本の「建国」を知る人は少ない
日本の「建国記念の日」という祝日が「2月11日」であることは、多くの人が知っていることだと思いますが、日本の「建国」が何のことを指しているか知っている人は、どのくらいいるのでしょうか。
調査手法 | インターネットでのアンケート ※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を始め複数の調査サービスを利用して調査を実施 |
調査対象者 | 全国の男女 |
調査期間 | 2020年1月27日~1月30日 | 質問内容 | 質問1:日本では、2月11日は「建国記念の日」と定められていますが、この「建国」とは何のことを指しているか知っていますか? 質問2:「建国記念の日」とは何を記念する日ですか? |
集計対象人数 | 1,010人 |
58.5%の方が「知らない」と回答しました。過半数は知らないという結果となりました。
前述のとおり、「建国記念の日」とは「紀元節」を由来としており、「日本の建国」とは初代天皇が即位されたことを指しています。
そこで、日本の「建国」とは何のことを指すか「知っている」と回答した方に、「建国記念の日」とは何を記念する日であるかきいてみると、次のような回答がありました。
- 「日本書紀」が伝える初代天皇である神武天皇即位の日
- 建国をしのび、国を愛する心を養う日
- 紀元節の復活
- 憲法の制定
- 明治天皇の誕生日
- 天照大神が天地を創造した
以上のように、初代天皇の即位や紀元節とは無関係な内容を挙げている方も多くいました。「建国」とは何のことを指しているか「知っている」という方の中にも、“正しく”知っている方は少ないようです。
そこで今回は、「初代天皇の即位」という内容であれば「正解」とし、それ以外の回答を「不正解」として集計したところ、このようになりました。
正解者は35.1%でした。
これは、建国が何のことか「知らない」という方も含めた全体の割合でいうと、14.6%にあたります。
※建国記念の日は、「紀元節」や「紀元節の復活」を記念する日ではないため、そのような回答は今回は不正解としました。
建国記念の日は、昭和41年以降毎年必ずありました。しかし、日本の建国のいわれなどについては、知らない方が大半のようです。
ちなみに、建国記念の日は「記念日」ではありません。
これは2月11日が、日本書紀において神武天皇が即位されたと記載されていた「辛酉年春正月庚辰朔(紀元前660年1月1日)」から“算出された”日付であることや、神話の内容であるため事実と断定しにくい部分があることなどの理由により、「記念日」と言い切ることが難しいからです。
そのため、あくまで「建国を祝う日として定められた日」ということで「記念の日」となっています。
昨年の5月に天皇陛下が即位され、令和の時代が始まりました。そして、今年の建国記念日は令和最初の建国記念の日です。神武天皇から数えて第126代となる天皇陛下と迎える最初の2月11日は、これまでより一層「建国をしのび、国を愛する心を養う日」としてみてはいかがでしょうか。