
今回は、プレミアムビールの満足度リサーチをおこないました。
その結果から満足度ランキングをご紹介します。
事前調査でプレミアムビールの利用についてリサーチ
満足度調査をおこなう前に、まずは全国のみなさんに「プレミアムビールを飲んだ経験」について聞きました。
調査手法 | インターネットでのアンケート ※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を始め複数の調査サービスを利用して調査を実施 |
調査対象者 | 全国の20歳以上の男女(調査サービス利用者) |
調査期間 | 2020年2月9日~2月17日 |
調査対象企業選定条件 | 国内大手ビールメーカー4社の基本的なプレミアムビール ※派生したシリーズ商品は除く (選定日:2020年1月31日) |
質問内容 | 飲んだことのあるプレミアムビールをすべて選んでください。 |
1,804名にご回答いただいた結果、プレミアムビールを飲んだことがある方の数は次のようになりました。
プレミアムビールの満足度ランキング
事前調査で「プレミアムビールを飲んだことがある」と回答した方に本調査を実施し、それぞれのプレミアムビールについての評価を伺いました。
満足度ランキングの作成にあたり、最も回答の少なかったドライプレミアム豊穣の回答数に合わせ、各ビール先着239名の回答を集計しています。
調査手法 | インターネットでのアンケート ※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を始め複数の調査サービスを利用して調査を実施 |
調査対象者 | 事前調査において提示したプレミアムビールについて「飲んだことがある」と回答した方 ※事前調査で条件を満たした方にそのまま続けて本調査を表示し、回答を得ました |
調査期間 | 2020年2月9日~2月17日 |
質問内容 |
「○○」について伺います。 質問1:「価格」についての満足度を、10点満点で評価してください。 質問2:「味」についての満足度を、10点満点で評価してください。 質問3:「香り」についての満足度を、10点満点で評価してください。 質問4:「泡」についての満足度を、10点満点で評価してください。 質問5:「総合的な満足度」を、10点満点で評価してください。 質問6:その評価の理由を教えてください。 ※「○○」には各ビールの名前が入る |
プレミアムビールを飲んだことがある239名が、総合満足度を10点満点で評価した平均点は次のようになりました。
それでは、総合的な満足度で第1位となったヱビスビールから紹介していきます。
総合満足度1位:ヱビスビール(平均7.527点)
ヱビスビールを飲んだことがある男女239名に総合満足度を10点満点で評価していただいたところ、平均点が7.527点で第1位となりました。
ヱビスビールの特徴
ヱビスビール(以下、ヱビス)は、サッポロビール株式会社(以下、サッポロ)が製造するプレミアムビールです。
サッポロは、1876年に北海道の札幌で開業した「開拓使麦酒醸造所」が前身の、現存する大手ビールメーカーの中では最も歴史のある会社です。
ヱビスはもともと1890年に「恵比寿ビール」として誕生しています。本当は「大黒ビール」というブランド名にしたかったが大黒ブランドは既に商標登録されていたため、同じ七福神の一神「恵比寿」に変更した、という逸話が残っています。
「プレミアムビール」という概念のない当時から一目置かれた存在であり、パリ万博で金賞受賞、セントルイス万博でグランプリを受賞するなど、国内外で高く評価されるビールでした。しかし、1943年に戦争の影響でブランド名の表示ができなくなり、「恵比寿ビール」は一旦消滅します。
1971年に「特製ヱビスビール」と銘打ち、麦芽100%使用のビールとして販売を復活させ、プレミアムビールの先駆けとなりました。その後は次第に売れ行きを伸ばし、長期間に渡りプレミアムビール市場でトップシェアのビールとなっていました。
製造工程では通常の1.5倍の長期熟成をすることや、サッポロの中でもヱビスのみに使用することを許された「ヱビス酵母」を使用することで、深いコク、きめ細かい泡、クリアな黄金色、メリハリのある味わいのあるビールが作られています。
ヱビスビールの評価理由
- ヱビスビールは価格を除けば満点といえるプレミアムビールの開拓者。(70代・男性)評価:9点
- クラシカルなビールでおいしい。(40代・女性)評価:8点
- これこそビールと思わせるような味だから購入し続けています。(50代・女性)評価:9点
- ちょっと高いけど、おいしいし、しっかり飲んだという満足感がある。(40代・女性)評価:7点
- ちょっと贅沢感が有るが値段が高すぎる。(70代・男性)評価:5点
総合満足度2位:ザ・プレミアム・モルツ(平均7.515点)
ザ・プレミアム・モルツを飲んだことがある男女239名に総合満足度を10点満点で評価していただいたところ、平均点が7.515点で第2位となりました。
ザ・プレミアム・モルツの特徴
ザ・プレミアム・モルツ(以下、プレモル)は、サントリーホールディングス株式会社(以下、サントリー)のグループの一つ、サントリービール株式会社が製造するプレミアムビールです。
サントリーは、1899年に大阪で開業した「鳥井商店」が前身です。ビール事業へ参入したのは1963年で、大手競合他社と比べると比較的歴史の浅い会社です。
“ビールの約90%は水”とのことから「天然水醸造」を必須とし、サントリーのビール工場は良質な天然水が採取できる場所にしか建てないことをポリシーとしています。
プレモルは、うまみ成分がたっぷり含まれているという「ダイヤモンド麦芽」を使い、特殊な製法で作ることによって他では味わえない深いコクを生み出しています。さらに、厳選した「欧州産アロマホップ」を、約10年の歳月をかけて追い足すように複数回投入することで、華やかな香りを生み出しています。
ザ・プレミアム・モルツの評価理由
- これ以上ないビール。 不動の一番ビール。 飲んだ時のまろやかさは抜群。 おつまみ不要のビールです。(50代・男性)評価:10点
- 独特に風味と泡のバランスがゆっくり味わって飲むこともできる。まさにプレミアム。(30代・男性)評価:9点
- お酒が苦手(特にビール)だが美味しく飲むことができた。(30代・女性)評価:9点
- 泡とコクはプレミアムだなとは思いましたが、私はキレが好きなので。。(すみません)(50代・女性)評価:7点
- 飲みやすいがものたりない。(60代・女性)評価:5点
総合満足度3位:一番搾りプレミアム(平均7.469点)
一番搾りプレミアムを飲んだことがある男女239名に総合満足度を10点満点で評価していただいたところ、平均点が7.469点で第3位となりました。
一番搾りプレミアムの特徴
一番搾りプレミアムは、キリンビール株式会社(以下、キリン)が製造・販売しているプレミアムビールです。
キリンは、前身のジャパン・ブルワリー・カンパニーを含めると、1885年に設立された歴史のある会社です。設立にはトーマスグラバーや岩崎彌之助(三菱の創業者・岩崎弥太郎の弟)など、幕末・明治維新の立役者たちが関わっています。その後、国内のビール競争の激化、関東大震災、戦争など波乱の時代をくぐり抜け、1954年には国内トップシェアのビールメーカーとなりました。
一番搾りプレミアムは、1990年から発売されている「一番搾り」のプレミアム版です。一番搾りはその名のとおり、ビール製造時に原料のもろみの自重だけで自然に流れだしてくる麦汁(=一番搾り麦汁)のみを使用したビールのため、渋みが少なくさっぱりとしたビールが製造できると言われています。一番搾りプレミアムではさらに、東北産のホップ「IBUKI」の第一等品を使用することで、より深く豊かな香りが味わえるようになっています。
一番搾りプレミアムの評価理由
- 香ばしくておいしい。泡はそれほど好きではないが、飲みごたえがあっていい。(40代・男性)評価:9点
- キリン一番搾りプレミアムは芳醇な香りが幸せを呼ぶ。(70代・男性)評価:9点
- 喉越しが良く程よい苦みがある。(30代・男性)評価:8点
- 一番搾りとのちがいがあまり出ていないが、泡の質感はすぐれている。(50代・男性)評価:7点
- 特にプレミアムな感じはしないと思うから。(40代・女性)評価:4点
総合満足度4位:ドライプレミアム豊穣(平均7.096点)
ドライプレミアム豊穣を飲んだことがある男女239名に総合満足度を10点満点で評価していただいたところ、平均点が7.096点で第4位となりました。
ドライプレミアム豊穣の特徴
ドライプレミアム豊穣は、アサヒビール株式会社(以下、アサヒ)が製造・販売しているプレミアムビールです。
アサヒの前身である大阪麦酒会社は、1889年に設立されました。アサヒは1987年に、日本初の辛口生ビール「アサヒスーパードライ」を発売しました。それまで日本のビールは、いわゆる“重くて苦い”味でしたが、スーパードライの登場を機に「辛口」「キレのある味」という概念が生まれ、その後の各社のビールの味わいに大きな変化をもたらしました。アサヒスーパードライはまさに、日本のビール業界に革命を起こした商品と言えます。
ドライプレミアム豊穣は、そのスーパードライのプレミアム版です。過去にドライプレミアムというプレミアムビールが販売されていましたが、ドライプレミアム豊穣はその後継商品です。厳選した良質な麦芽とチェコ・ザーツ産の最高級ファインアロマホップを使用することで、最大級のコクと香りが感じられる味わいとなっており、また、アルコール度数も6.5%と、生ビールの中では最大級となっています。
ドライプレミアム豊穣の評価理由
- ドライと比べて味・香りが良くなっている。美味しい。(70代・男性)評価:9点
- スーパードライ系特有のすっきりさの中に、コクとうまみがある。(70代・男性)評価:9点
- 癖が少なく誰が飲んでも美味しいと思うと思うから(40代・男性)評価:8点
- プレミアムビールだけあって飲みごたえはあるが、値段は割高でコスパがよい商品はほかにあると思うから。(40代・男性)評価:6点
- 薄味に感じて物足りなかった。(30代・女性)評価:4点
その他質問の回答結果
本記事では総合的な満足度についての回答結果とランキングをご紹介しましたが、それ以外の各質問の結果についてもご紹介します。
「価格」
「価格」では一番搾りプレミアムの満足度が平均6.653点で1位でした。
「味」
「味」ではヱビスビールの満足度が平均7.762点で1位でした。
「香り」
「香り」ではザ・プレミアム・モルツとヱビスビールの満足度が平均7.623点で同率1位でした。
「泡」
「泡」ではザ・プレミアム・モルツの満足度が平均7.674点で1位でした。
まとめ
今回の調査では「最も満足度が高いプレミアムビール」は「ヱビスビール」でした。
下記より、レポートのダウンロードが可能です。
【プレミアムビール】日本トレンドリサーチ