【緊急事態宣言発出】一都三県在住の87.3%が「遅すぎる」と回答

今回の「緊急事態宣言発出時期」について、どう思いますか?

2021年1月7日、新型コロナウイルス対策の特別措置法に基づく緊急事態宣言が発出されました。
今回の緊急事態宣言は、東京・埼玉・千葉・神奈川の一都三県が対象となり、期間は2月7日までとされています。

日本トレンドリサーチで2021年1月、緊急事態宣言発出前に実施した調査では「一都三県を対象とした緊急事態宣言発令」の検討に対して、過半数を超える方が「発令に賛成」と回答。
しかし、中にはこの時期での緊急事態宣言の発令検討に対して「遅い」という声も寄せられました。

【二度目の緊急事態宣言】72.5%は「発令に賛成」、中には“遅い”の声も

今回は、緊急事態宣言が発出された一都三県在住の男女400名を対象に、緊急事態宣言についてアンケートを実施しました。

「緊急事態宣言に関するアンケート」調査概要
調査手法 インターネットでのアンケート
※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を始め複数の調査サービスを利用して調査を実施
調査対象者 事前調査で「現在、一都三県に住んでいる」と回答した男女
調査期間 2021年1月7日~8日
質問内容 質問1:この度の緊急事態宣言の発出時期について、あなたの考えに当てはまるものを選んでください。
質問2:その回答の理由を教えてください。
質問3:緊急事態宣言が発出されることで、あなたの新型コロナウイルスの感染予防意識はそれ以前より高くなりますか?
質問4:その回答の理由を教えてください。
集計対象人数 400人

※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。

緊急事態宣言の“発出時期”に対して一都三県在住の方の87.3%が「遅すぎる」と回答

まずは、この度の緊急事態宣言の「発出時期」について、考えに当てはまるものを選んでもらいました。

87.3%が、この度の緊急事態宣言の発出時期について「遅すぎる」と回答しました。
今回、緊急事態宣言が発出された一都三県に住んでいる方の8割以上は、「遅すぎる」と感じたようです。

それぞれの回答理由を聞いているので一部を紹介します。

緊急事態宣言の発出時期「遅すぎる」回答理由

  • 感染数の急増がその証拠。(60代・男性)
  • 感染が爆発してから宣言してもしばらく感染者増加が続く。(40代・男性)
  • GoTo政策で人々の緊張感が緩んでしまった。東京都などか勝負の3週間を打ち出した時点で出したほうが良かった。(50代・女性)
  • 年始はイベントも多いので、年末までに発令すべきだったと思います。(50代・女性)
  • 医療機関の受け入れ態勢が保てるうちにやるべきだったと思う。(30代・男性)

緊急事態宣言の発出時期「早すぎる」回答理由

  • そもそも緊急事態宣言は不要だと思うから。(40代・男性)
  • 騒ぎすぎだと思う。経済の方が圧倒的に大事だし優先するべきだと思う。(50代・男性)
  • 経済を悪くして、誰も嬉しくないと思います。規制より個人がもっと気を付ければよいことではないでしょうか? 緊急事態をしたからといって、増え方が鈍くなるだけで意味がないです。もっと根本を考えて、どうやってコロナを減らすかが、一番重要です。その辺りが全く抜けた政策です。(70代・男性)
  • 国民の自粛ではなく、まず医療の体制を見直すべき。(40代・男性)

緊急事態宣言の発出時期「適切」回答理由

  • 都内の感染者数が1000人を超えたタイミングだから。(40代・男性)
  • 感染者数が急増した段階だったし、諮問会議の判断も含めて適切だったと考える。(60代・男性)
  • 早かろうと遅かろうとそんなに大きな差はない。(40代・女性)
  • 感染拡大と経済の停止、どちらも防がねばならない中で難しい判断であり、いちいち対応を批判していても仕方ない。(30代・男性)
  • 何をもって早いか遅いかを判断できる基準が明らかではないことから、早すぎる・遅すぎると判断しかねるから。(40代・男性)

では、緊急事態宣言が発出されたことにより、新型コロナウイルスの感染予防への意識に変化はあるのでしょうか。

緊急事態宣言発出時期が「遅すぎる」と回答した“新型コロナウイルス感染拡大への危機感をより高く感じている”であろうと考えられる方に、緊急事態宣言が発出されることで、感染予防意識は発出“以前”より高くなるか聞きました。

結果はこのようになりました。

61.3%が「変わらない」と回答しました。
緊急事態宣言発出の時期が「遅すぎる」と感じた方の中では、発出以前と発出後の意識は「変わらない」という方が多いようです。

緊急事態宣言が発出されたことにより、感染予防意識が「高くなる」「低くなる」「変わらない」それぞれの回答理由を聞いているので一部を紹介します。

緊急事態宣言の発出により感染予防意識が「高くなる」回答理由

  • 最初の感染から時間がたって油断していたが、緊急事態宣言で緊張感が生まれた。(40代・男性)
  • 普段から十分注意しているが、お願いベースでの予防より緊急事態宣言を出したほうがより周囲の人も含め、予防意識が高まるはずだと思う。(60代・男性)
  • 1回目の緊急事態宣言では、まだ訳が分からずだったが人数がだんだん増えることで異常事態と実感している。(50代・女性)
  • 本当に医療がひっ迫していることをニュースなどで知ると、感染しないようにさらに気を付けようと思うから。(30代・女性)
  • 社会的な強制力が増すと思う。会社がもっと対応するようになると思う。(30代・男性)

緊急事態宣言の発出により感染予防意識が「低くなる」回答理由

  • 感染拡大の大きな原因である接触を減らせると考えられるから。(40代・女性)
  • 外出しなくなるので。(60代・男性)

緊急事態宣言の発出により感染予防意識が「変わらない」回答理由

  • 日頃から、「自分はコロナに掛かっている」という意識で行動しているから。今後、宣言が解除されても、ワクチンを接種するまでは同じ意識で行動し続けると思う。(40代・男性)
  • 今までも感染対策をきっちり実施してきので今後も継続するだけだから。(40代・男性)
  • 最新の情報や知識を得ながら、いつも通り健康に留意した生活を送ると思う。(20代・女性)
  • 医療関係なので前々から意識している。(40代・女性)
  • 国に責任を問うものではなく、緊急事態宣言の有無にかかわらず個々人の責任において対処すべきと確信するから。(60代・男性)

緊急事態宣言発出の有無にかかわらず感染予防意識を高く維持する方、元々高かったが更に高めるという方が多いようです。
一方で、緊急事態宣言を早く出すべき状況であると感じながらも「油断していた」という方がいることから、自分の意識だけでは感染予防意識を高く保てないという人は、少なからずいるようです。

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