
コロナ第3波、出勤することに不安はありますか?
新型コロナウイルスの第3波の流行拡大を受け、政府は特別措置法に基づく「緊急事態宣言」の対象を11都府県に拡大しました。
二度目となる今回の緊急事態宣言発出に伴い、テレワークなどの在宅勤務を推奨する流れは加速し始めているようです。
今回は、事前調査で「仕事をしている(コロナ禍以前から同じ仕事/転職をしていない)」と回答した全国の男女、計1,000名を対象に、「勤務形態」についてアンケートを実施しました。
調査手法 | インターネットでのアンケート ※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を始め複数の調査サービスを利用して調査を実施 |
調査対象者 | 事前調査で「仕事をしている(コロナ禍以前から同じ仕事/転職をしていない)」と回答した男女 |
調査期間 | 2021年1月19日~20日 | 質問内容 | 質問1:コロナ禍になる前(2020年1月以前)の、あなたの勤務形態について最も当てはまるものを選んでください。※コロナ禍になってからの変化は除きます 質問2:4月に7都府県を対象に緊急事態宣言が発出された際の、あなたの勤務形態について最も当てはまるものを選んでください。 質問3:緊急事態宣言が解除された際、あなたの勤務形態に変化はありましたか?緊急事態宣言解除後(5月後半~6月以降)から2020年末までの主な勤務形態について、最も当てはまるものを選んでください。 質問4:今回11都府県を対象に緊急事態宣言が発出された際の、あなたの勤務形態について最も当てはまるものを選んでください。 質問5:あなたは、出勤することに不安がありますか? 質問6:その回答の理由を教えてください。(「完全に出勤」「一部テレワーク・一部出勤」と回答した方) |
集計対象人数 | 1,000人 |
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
コロナ禍での出勤に「不安がある」43.9%
まず初めに、コロナ禍になる前(2020年1月以前)の勤務形態について、最も当てはまるものを選んでもらいました。
コロナ禍になってからの変化は除いて回答してもらいました。
コロナ禍以前の勤務形態として最も多かったのは「完全に出勤」で71.5%でした。
2020年4月に7都道府県を対象として発出された緊急事態宣言。
この一度目となる緊急事態宣言が発出された際の勤務形態について、最も当てはまるものを選んでもらいました。
こちらの質問では、在宅勤務、モバイルワーク、リモートワーク、フレキシブルワークプレイスなど、出勤せずに離れた場所で仕事をすることを「テレワーク」として、回答してもらいました。
「完全に出勤」していた方は60.9%でした。
一度目の緊急事態宣言発出によって「完全に出勤」の方はコロナ禍以前よりも減少していましたが、半数以上の方は、緊急事態宣言発出後でも出勤していたようです。
続いて、一度目の緊急事態宣言が“解除”された際に、発出時と解除後で勤務形態に変化はあったのか聞きました。
緊急事態宣言解除後である5月後半~6月以降から2020年末までの主な勤務形態について、最も当てはまるものを選んでもらいました。
66.9%が「完全に出勤」と回答しました。
「完全に出勤」という方が緊急事態宣言の解除によって、わずかに増えましたが、コロナ禍以前よりは少ない結果となりました。
では、この度、11都道府県を対象に発出された緊急事態宣言による勤務形態の変化はどうなっているのでしょうか?
二度目の緊急事態宣言が発出された、現在の勤務形態について最も当てはまるものを選んでもらいました。
「完全に出勤」と回答したのは64.3%でした。
コロナ禍で「完全に出勤」している方は一度目の緊急事態宣言発出時より多い結果となりましたが、緊急事態宣言“解除時”よりは少ないようです。
最後に、前問で「完全に出勤」「一部テレワーク・一部出勤」と回答した855名を対象に、出勤することに不安があるか聞きました。
「不安がある」が最も多く43.9%、「不安がない」は34.9%、「どちらとも言えない」は21.3%でした。
こちらの結果を「完全に出勤」の方と、「一部テレワーク・一部出勤」の方で勤務形態別に集計した結果はこのようになりました。
「不安がある」と回答したのは、「完全に出勤」の方で41.8%、「一部テレワーク・一部出勤」の方で50.0%でした。
それぞれの回答理由を聞いているので一部を紹介します。
出勤することに不安が「ある」回答理由
- やはり満員電車は怖い。(40代・男性)
- 勿論会社としてもコロナ対策はしっかりしているが、全員がそれ等の対策をきちんと守ってはいない為。(50代・男性)
- 事務所の出勤率は100%なので、誰かが罹っていたら全滅だと思う。(30代・女性)
- 通勤電車での感染。出社時は8時半前後の乗車で比較的乗車率は高くないが、帰宅時は満員電車であり、いくら全員がマスクをしていても感染を回避することは困難と感じる。(40代・男性)
- 通勤するとどうしても人と話すことになるので。(60代・男性)
- どこにいても感染しそう。(50代・男性)
【完全に出勤】
【一部テレワーク・一部出勤】
出勤することに不安が「ない」回答理由
- 考えられる対策を決め行動しています。それでも感染したらやむ無しと考えています。(50代・男性)
- 対人業務ではなく職場人数も少ない上に感染対策をとっているから。(50代・男性)
- 自営業のため私一人であることと、自家用車通勤。日頃特定の人としか接しないから。(30代・女性)
- そのような不安をいい出したら外出自体一切できなくなってしまう。しっかり対策しているし周りもしているだろうから通勤くらいでは気にしない。(40代・男性)
- 電車の中でクラスターが発生したことはない。職場はテレワークで閑散としているし、外食もしないから。(60代・男性)
- 密になる職場ではないし、消毒・マスクはしっかりしているので出勤したとしても感染リスクがそれほど上がるとは思っていない。(40代・男性)
【完全に出勤】
【一部テレワーク・一部出勤】
出勤することに不安は「どちらともいえない」回答理由
- 職場の所在地がオフィス街ではないので、通勤時、バス等混んでおらず、所属部署の人数も少ないので密は避けられている。ただ、だから絶対大丈夫というわけではないから。(40代・女性)
- まわりでコロナに感染した人がおらず、自家用車での出勤のため今のところはいいが、感染者が出た場合は不安になると思う。(40代・女性)
- 工場勤務のためいずれにせよ出勤しなければならない状況は変わらないから心配しても始まらない。(40代・男性)
- 通勤がいやだが社内ではソーシャルディスタンスが保たれており、あまり気にならない。(50代・男性)
- 在宅勤務は確かに自由度も高いし通勤の負担もないので非常にラクだなと感じるので、これからも続けていきたいと思う。しかし、イマイチ「仕事をしている感」が薄く、行動範囲が家の中しかないので気持ちが滅入りやすい。通勤で街中を歩いたり電車に乗ったり、職場で人と会話してコミュニケーションを取ることを、少しは生活の中に取り入れないと精神的にきついなと感じることもある。(20代・女性)
- テレワークで在宅していると疲れる。外の空気を吸いたい。(40代・男性)
【完全に出勤】
【一部テレワーク・一部出勤】
半数近くの方が、コロナ禍での出勤に不安を感じる一方で、自身で感染対策をとっているため「不安はない」「気にしない」という方や、テレワークばかりでは「疲れる」という方もいるようです。