
明智光秀生存説を信じますか?
織田信長を“本能寺の変”で討ち取った明智光秀は、その後、豊臣秀吉との“山崎の戦い”によって敗れたとされています。
しかし、明智光秀には現在でもさまざまな噂と伝説があり、“山崎の戦い”以降も生き残っていたという話があります。
2月7日に最終回を迎えたNHK大河ドラマ「麒麟がくる」でも、ラストで明智光秀の”生存説”を匂わせており、SNS上で話題になりました。
今回は、事前調査で日本史が「好き」と回答した男女1,400名を対象に、明智光秀の生存説についてアンケートをおこないました。
調査手法 | インターネットでのアンケート ※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を始め複数の調査サービスを利用して調査を実施 |
調査対象者 | 事前調査で日本史が「好き」と回答した男女 |
調査期間 | 2021年2月8日~2月12日 | 質問内容 | 質問1:あなたは、明智光秀について、どちらだと思いますか? 質問2:そのように回答した理由を教えてください。 |
集計対象人数 | 1,400人 |
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
38.3%が明智光秀は“山崎の戦い”以降も生きていたと思うと回答
日本史好きの方は明智光秀の”生存説”についてどのように思っているのでしょうか。
61.7%の方は通説の通り「“山崎の戦い”で討たれた」と思うと回答しましたが、一方で、38.3%の方が「“山崎の戦い”以降も生きていた」と思うと回答しました。
それぞれの回答の理由についても聞いているので、一部を紹介します。
「“山崎の戦い”で討たれた」と思う回答理由
- 「麒麟がくる」では、そうなっているが、光秀が生きていれば秀吉が邪魔になる筈であり、史実として考えにくい。(60代・男性)
- その後の活躍が全く表に出てこないから。また当時の人々がその存在を許さないだろうから。(50代・男性)
- もし生きていたとしても、消息が無い。活躍していないから、死んでいるのと同じでしょう。(60代・女性)
- 教科書では秀吉に敗れたとあったからとりあえずそれが正しいと思った。(10代・女性)
- 山崎の合戦以降どこかで落命したと思う。もし落ち延びていた場合は、その後の豊臣から徳川へ政権が移ってゆく中で何らかの痕跡を残している筈だと思う。(70代・男性)
- 多くの文献にそのように書いてあり、生き残った証拠は皆無である。生き残ってほしいという願望を持つ人が言っているに過ぎない。(70代・男性)
- 首実検で不審があれば秀吉が何がなんでも探し出していただろうし、天海説は興味深いがどれも真実性に乏しい。(50代・男性)
「“山崎の戦い”以降も生きていた」と思う回答理由
- 今のように証拠などが確実にあったわけではない時代だと思うので、色々な解釈があると思いますし、そうだったら面白いなと思う部分もあり、願望という感じです。(50代・女性)
- 明智光秀を討ちとったという証拠なるものが見つかってないから。あとその時代だと間違って定説とされている歴史もあるため。(20代・女性)
- そうなっていて欲しい。今回の大河を見て強くそう感じました。子孫もいるということなので、信じたい。(50代・男性)
- 光秀がその後、天海僧正として家康の懐刀となり、天下統一に力を貸した…と言う説にロマンを感じるので、そうだったらいいなという希望を込めて。(40代・女性)
- 狡猾そうだから、影武者等を用意してそう。(40代・女性)
- その方がロマンがあるような気がするから。織田信長ももしかしたら生きていたかもしれないとも思う。(50代・女性)
- 秀吉側による光秀の遺体検分は甘かったともいわれており、必ずしも殺されたとは限らないから。生存説は願望でもある(50代・男性)
- 生き延びて徳川家康の側近の僧侶天海として生きたという説があり、歴史ロマンを感じるのでこの説をとりたいと思う。(50代・男性)
- 天海と明智光秀の類似点もあり、相違点もあるので絶対に生き伸びて天海になった!とは言いませんが、明智光秀を山崎の戦いで死なせるのは勿体ないと思うので。(30代・女性)
今回のアンケートでは約4割の方が光秀の生存説を信じている(信じたい)という結果になりました。
ミステリアスな部分も多い明智光秀ですが、「麒麟がくる」で主人公に抜擢されたことでその生涯や生存説を初めて知ったという方もいました。
上記の回答にもあるように「南光坊天海という僧侶となって徳川家康をサポートした」という説がありますが、徳川家康を祀る日光東照宮やその周辺などには、明智光秀が天海であったかどうかはさておき、彼が関与していたのかもと思うとしっくりくるようなことがいくつもあります。
実際にはどうだったのかにかかわらず、様々な考察ができることが歴史の面白さなのかもしれません。