
自分の受けた手術は、自分としては「成功」だと思いますか?
コロナ禍になり、マスク着用が当たり前になったことや、外出の自粛で人前に出る機会が減ったことなどにより、美容整形手術(以下、整形と表記します)を受ける方が増えているそうです。
最近では、芸能人へ向けられた“整形疑惑”や、それに対する芸能人本人のコメントなどが注目を集めています。
2月上旬には、中国人女優の方が、自らが受けた整形によって鼻が壊死したことをSNSで発信し、美容整形手術の危険性について警鐘を鳴らしたことが話題となりました。
今回は、整形を受けたことがあるという方を対象に、「美容整形手術」についてアンケートを実施しました。
調査手法 | インターネットでのアンケート ※自社運営のアンケートサイト「ボイスノート」を始め複数の調査サービスを利用して調査を実施 |
調査対象者 | 事前調査で、『美容整形手術を受けたことがある』『プチ整形なら受けたことがある』と回答した男女 |
調査期間 | 2021年2月17日~28日 | 質問内容 | 質問1:美容整形手術を受けたことがありますか? 質問2:自分の受けた手術は、自分としては「成功」だと思いますか? 質問3:施術後、周りの人に「以前(手術前)のほうが良かった」という旨の発言をされたことがありますか? 質問4:周りの人にそのようなことを言われても、自分としては整形手術が「成功」だと思う理由を教えてください。 質問5:美容整形手術を受けた(受けたであろう)人を見て、「これは失敗だ」「手術する前のほうが良かった」と思ったことはありますか? 質問6:整形手術を受けたことを、周りの人に言いますか? 質問7:その回答の理由を教えてください。 |
集計対象人数 | 147人 |
※原則として小数点以下第2位を四捨五入し表記しているため、合計が100%にならない場合があります。
周りからの声は、「成功」と思うかどうかに影響しない
まずは、自身が受けた整形について「成功」だと思うか聞きました。
74.3%が成功だと「思う」と回答しました。
整形を受けた方の多くは、満足していそうです。
整形を受けると手術前とは顔が変わるわけですが、これについて、周りの人に「前のほうが良かった」などと言われたことがあるか聞くと、このようになりました。
78.4%が、言われたことは「ない」と回答しましたが、一方で2割以上の方は「ある」と回答しました。
こうした周りからの声が、自らの整形の「成功・失敗」の判断に影響するのでしょうか。
1問目の回答を、2問目の“周りからの声の有無”について回答別で集計すると、このようになりました。
成功だと「思う・思わない」には、周りから「前のほうが良かった」と言われたかどうかはあまり影響しないようです。
「前のほうが良かった」と言われても、自身では整形が成功だと「思う」という方(26人)に、そう思う理由を聞いているので、一部を紹介します。
「前のほうが良かった」と言われても、自分では整形が「成功」だと思う理由
- ほとんどの人は褒めてくれたし、気づかない人が大半だった。自分が満足して気持ちが明るくなったから。(20代・女性)
- すっぴんに自信が持てるようになったから。(30代・女性)
- 理想の二重に安くできたのですごく満足です!(40代・女性)
- モテるようになった。(20代・女性)
- 相手の言う欠点を感じなかったから。(30代・男性)
- 自分のコンプレックスだったところがなくなったから満足している。(30代・女性)
- お金がかかっているから。(40代・女性)
整形によってコンプレックスがなくなることにより、周りからネガティブな声がかけられても、それを上回るポジティブな気持ちをもたらしてくれるようです。
半数以上が、他人の整形に「失敗」だと思ったことがある
反対に、他人についてはどのように思うのでしょうか。
整形を受けた(受けたであろう)人を見て、「これは失敗だ」「手術する前のほうが良かった」と思ったことがあるか聞くと、このようになりました。
53.7%が「ある」と回答しました。
自身の整形については「成功」を感じる方が多かったですが、他人の整形については「失敗」と感じることは少なくないのかもしれません。
6割以上は、整形を受けたことを「隠さない」
整形を受けたことについては、芸能人が公表するとネットニュースに上がることがあるくらい、一般的にはあまり公表することではありません。
では、実際に整形を受けたみなさんは、整形を受けたことについて、周りに言っているのでしょうか。
36.5%が「絶対に言わない」と回答しましたが、6割以上が「言う」と回答しました。
特に8.8%の方は「積極的に言う」ようにしているそうです。
それぞれの回答の理由を聞いていいるので、一部を紹介します。
「積極的に言う」理由
- 何でもオープンに言う性格だから。(40代・女性)
- こそこそ言われるのは嫌だから。(20代・男性)
- 別に周りを気にしないから。(30代・男性)
- すばらしさを伝えたいから。(40代・女性)
「聞かれれば言う」理由
- 悪いことでは無いし、やりたいと思っている人にアドバイス出来るから。(50代・女性)
- プチ整形ぐらいなら、案外みんなやっているし、そこまで冷たい目で見られないから。(30代・女性)
- あえて言うことでも、隠すことでもない。(30代・男性)
- 隠してもバレると思うので、陰で言われるくらいなら自分で言う。(30代・女性)
- お金をかけた普通のことだから(10代・女性)
- 恥ずかしいことではないと思うので、聞かれたら正直に答えてました。(30代・女性)
- 恥ずかしさがあるため。自意識過剰で周りの目線を気にしてしまう。(20代・女性)
「絶対に言わない」理由
- 整形してこの程度と思われるのがはずかしいから。(40代・女性)
- あれこれ言われるのがイヤだからです。(50代・女性)
- 引目を感じるから。(30代・女性)
- 白い目で見られるかもしれないから。(40代・男性)
「聞かれれば言う」という方の理由では、「恥ずかしいから」と「恥ずかしくないから」という両方の回答が見られました。
両者には整形に対する“恥ずかしさ”の度合いに違いがあるようです。
ですが、「恥ずかしくない」を理由として挙げるている方も、それを挙げること自体が、“一般的には「恥ずかしい」ことと思われている”との認識を表しているようにも感じられました。
全体を通して見ると、整形を受けたことについては満足しているものの、どこか引け目を感じている、または一般的には否定的に捉えられている行為だと認識している方が多いようです。
整形については、芸能人に対して“疑惑”が向けられたり、整形したことを公表するだけでニュースになったりするなど、一般的には軽く扱われない“デリケートな話題”とされています。
ですが、近年は整形をおこなうクリニックなどのCMが頻繁に流れたり、公共の場にある看板や広告などを目にすることも多かったりするなど、整形に対するハードルはかなり低くなってきました。
気軽に受けられるようになった反面、失敗による被害が増えていると言われていますが、自身で慎重に検討したうえで、やはり整形を受けたほうが良いと判断できるなら、手術後も後悔することは少ないのではないでしょうか。