壁紙にも燃えにくさのグレードがある?火事に強い家をつくろう!
今回は火事に強い家を作りたいという方に向けて、壁紙にも燃えにくさのグレードがあることについて詳しくお伝えします。そもそも火事に強い家は木造建築以外と思われている方が多く見られますが、木造建築でも燃えにくい壁紙で火事に強い家になるといわれています。火事に強い家を作るためのポイントをしっかり理解することをおすすめします。
壁紙にも燃えにくさのグレードがある?
壁紙は燃えにくさのグレードがあります。燃えにくさは防衛性能という建築基準法施行令で定められているもので示されています。簡単にまとめると、防衛性能とは、火災が起きてしまった際にもらい火(延焼)を防ぐために必要な性能のことをいいます。
また、建築材料に「燃焼しないものであること」「防火上有害な変形、溶融、き裂その他の損傷を生じないもの」「避難時有害な煙またはガスを発生しないものであること」これらの要点を満たしているものが対象とされています。
不燃性能
不燃性能をクリアする壁紙材料のことを不燃材料といいます。不燃材料は通常の火災が起きた際に20分間燃えず、壊れず、ガスを発生しない物になります。たとえばコンクリートやレンガ、鉄鋼、金属やアルミニウムなどが不燃材料として認められています。
準不燃性能
準不燃性能をクリアする壁紙材料のことを準不燃材料といいます。不燃材料に比べやや怠りますが通常の火災が起きた際に10分間、不燃材料と同様燃えず、壊れず、ガスを発生しないものになります。たとえば、厚さが15mm以上の木毛セメント板や厚さが9mm以上の石膏ボードなどが準不燃材料として認められています。
難燃性能
難燃性能をクリアする壁紙材料のことを難燃材料といいます。難燃材料は不燃材料や準不燃材料に比べると発火が早いですが、5分間不燃材料、準不燃材料と同様燃えず、壊れず、ガスを発生しないものになります。難燃材料は、難燃合板で厚さが5.5mm以上のものなどが難燃材料として認められています。
また、難燃材料は不燃材料や準不燃材料と比べて軽量がかなり軽いため、エレベーターの人が乗り降りする箱の部分に使われていたり、天井の壁などに使用されていたりします。
火を扱うことの多いキッチンにおすすめな壁材は?
火を扱うことの多いキッチンの壁は内装制限というものに注意する必要があります。
なぜならキッチンはガスコンロや火を使用する場所ということから燃えにくい素材の壁材を選ばないといけないという制限があるからです。とはいえ壁紙にはこだわりたいという方に向けてどのような種類の壁材がおすすめなのかについてご紹介します。
1つ目はキッチンパネルです。キッチンパネルはステンレス素材やアルミ素材で作られているため、防火性が非常に高くコンロ周辺の壁によく使われています。また、汚れや匂いがつきにくく、調理中の油などの汚れも簡単に拭き取ることができるメリットがあります。さらにキッチンパネルの色やデザインが豊富なため、好みのものを取り入れることができます。
2つ目はキッチンタイルです。キッチンタイルは、アルミ、メラミン、ホーローなどと使われている素材によって種類がさまざまに違います。しかし、どの素材も熱に強いため、どの種類のキッチンタイルを選んでも防火性に優れており、耐久性にも優れています。
防火認定を受けた建材を使用したほうがいい?
この章では、防火認定を受けた建材料を使用した方がいいのか悩んでいる方に向けてお伝えします。結論からいうと、防火認定を受けている建材料を使用した方がいいといわれています。この結論を踏まえ、防火認定を受けた建材料を使用すると期待できるメリットについてご紹介します。
1つ目のメリットは火災保険にかかる費用を抑えることができることです。火災保険料は建物の構造により燃えにくさがあるため、構造ごとに火災保険料の価格が決められています。従って防火認定を受けている建材料を使用することで、火災保険料の割引を受けられる可能性が非常に高くなります。なぜなら火災保険料の費用を抑えることができる省令準耐火住宅に認定してもらいやすくなるからです。
2つ目のメリットは火災の被害を抑えることができることです。防火認定を受けた建材料を使用することで、一般的な木造住宅よりも火災に強いため、もし火災が発生してしまっても被害を抑えることができます。
今回は火事に強い家を作りたいという方に向けて、壁紙にも燃えにくさのグレードがあることについて詳しくお伝えしましたが、防火認定を受けた建築材料や、防衛性能に認められている壁紙を使用することで万が一火事が起きてしまっても大規模災害になりくいことにつながります。自分の身を守るためにも建物の構造以外に壁紙にも防火認定や防衛性能に意識することをおすすめします。