安い注文住宅【ローコスト住宅】は避けるべき?メリット・デメリット

公開日 2018/04/01   最終更新日 2022/10/21
ローコスト住宅のメリット・デメリット

注文住宅は、比較的高価なイメージをお持ちの方が多いかもしれません。
しかし、注文住宅の中にも費用を抑えながら自身の家が作れる「ローコスト住宅」というものがあるのをご存知でしょうか。

そこで、この記事では注文住宅を格安な工務店にお願いして、費用を安く抑えて家を建てたいと思っている方向けに、ローコスト住宅のメリットとデメリット、質が良くて安い住宅の見分け方をご紹介します。

 

近年人気のローコスト住宅

ローコスト住宅とは建築費用を抑えて施工した注文住宅のことです。

法律上の定義はありませんが、価格は注文住宅の価格相場よりも安い1,000万円~2,000万円台で作れる注文住宅を指すことが多いです。
ローコスト住宅と言うと、イメージが良くない方もいらっしゃるかもしれません。

ですが、ローコスト住宅と言えどあくまでお客様に販売する住宅なので、最低限の品質はクリアしたもののみ販売しています。
行政による建築確認や各種検査などはクリアできているわけですから、ローコスト住宅だからと言って人が住めないということではなく、非常に品質が低いということもありません。

一般的なローコスト住宅は、ある程度の品質を確保した上で設計しており、構造面ではコストカットせずに、内装や設備機器は一般的なものを選んでいます。全てを低コストにする訳ではなく、設計プランを予め決めて低コストにするものを決めておくことでコストカットを実現しているのです。

 

ローコストにできる理由

ローコスト住宅を実現できる理由は、主に内装材や設備機器に一般的なグレードのものを導入し、間取りは予め決めておくことで材料の発注を一括でできるためです。
設計に時間が掛からない点で人件費を節約できますし、同じ材料を大量に一括仕入れすることで割引を効かせています。その結果、ローコストになるというわけです。

ローコスト住宅は、どちらかと言うとマンションを買うときの感覚と似ていて、資材や間取りなどは予め決まっている枠の中から選びます。
全てオーダーメイドでなくても良いけど、一定した品質がある一般的な住宅が欲しいと考えているのであれば、ローコスト住宅でも十分満足できるでしょう。

また、ローコスト住宅が安いのは一括発注や設計プランを予め決定する以外にも、住宅展示場に出展しない、広告を展開しないなど、広告費や展示費用を抑えているのも理由です。

ローコスト住宅のメリット・デメリット

ローコスト住宅には一体、どんなメリットやデメリットがあるのでしょうか。

○ローコスト住宅のメリット

ローコスト住宅のメリットは、「費用が安い」「建て替えがしやすい」などがあります。費用が安いのは名前の通りで、内装や耐久性などのグレードを落としている分費用が抑えられるのは大きなメリットでしょう。

また設備などのグレードを落として家を建てている分、建て替えも対応しやすいのも1つのメリットです。
住んでいる中で気になる点が出てきたり、環境の変化などで増床や増築をしたい場合もローコスト住宅であれば対応してくれる可能性が高いです。

○ローコスト住宅のデメリット

一方でデメリットは、「設備のグレードが低い」「断熱性や耐震性などが劣る」などがあります。キッチンやバスなどのユニットやその他住宅設備を最低限にして費用を抑えるのが必須なので、これはある程度飲み込む必要がありそうです。

また、断熱性や耐震性なども費用の関係で使用する素材を変えているために、通常の住宅より劣る場合があります。但し、物件によっては、床暖房を設置していたり、オール電化に対応しているなど、性能が良い住宅もあるようです。

設備に関しては住宅によって異なるため、予めどのような設備があり、性能がどれくらいなのかを予め確認しておきましょう。

 

ローコスト住宅は質が悪い?

基本、ローコスト住宅は、内装や広告費などを抑えてローコストになっているだけであって、質が悪いわけでは決してありません。
ただし、予算を削って施工しているため、自分のこだわりを全て実現させたい、最高級のグレードのものを作りたいという要望がある場合には、向いていないということなのです。

ローコスト住宅が得意なメーカーにも、それぞれ技術面や設備面において得意分野があります。ローコスト住宅を検討する際は、必ず複数の工務店やハウスメーカーに相談をしましょう。

複数の会社を比較することで、会社ごとの得意分野が見えてきたり、メリットやデメリットを発見できるでしょう。
広告では安く建てられるようなことが書いてあっても、実際は色々設備の追加を進めて最終的に案外安くない金額になったりする会社もあれば、必要な工事や設備のみを勧めて費用と品質のバランスを取ってくれる会社もあります。

心配な方は会社ごとに見積もりを取ってから、判断すると良いでしょう。

ローコスト住宅を建てるならここに注意!

ローコスト住宅を建てる際にはさまざまなことに注意しなければいけません。なかでも特に重要なポイント3つを紹介していきます。

地域性にあった設備

ローコストなので設備面はある程度妥協しなければいけないと思っている人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。確かに少しばかり価格は割高になってしまいますが、ローコスト住宅であっても設備にはこだわるのがおすすめです。

住む地域の気候に適した設備をしっかりと備えている住宅にしないと、結果的に後になって余計な出費が発生する恐れもあるため、地域性にあった設備を完備した住まいを目指しましょう。

建てる会社はきちんと比較

ローコスト住宅はシステム化されている場合がほとんどですが、だからといってどの会社に建築を依頼しても同じ仕上がりになるわけではありません。ローコスト住宅の建築を行っている会社の中には建築基準法にのっとっていない住宅を作る会社も存在しないわけではないため、きちんと比較したうえで会社を選ぶことが大切です。

一社ではなく複数社に相談を行うと、どの会社がよいのかが自然と分かってきます。会社選びをする際は、ぜひきちんと比較することが重要だということを思い出すようにしましょう。

トータルコストで考える

予算についてトータルコストで考えるようにするというのも重要なポイントのひとつです。ローコスト住宅は驚くような低価格で建てられることを宣伝しているケースも多いですが、そこで打ち出していく金額はトータルコストではなく一部の費用を抜いた金額となっているようなこともあります。

そのため、最終的に必要になるトータルコストがいくらなのかをはっきりと教えてもらい、その金額で検討することも必要不可欠です。

 

ローコスト住宅を検討するときは、自分の要望が叶うか問い合わせてみよう!

ここでは、ローコスト住宅について、ローコストにできる理由、ローコスト住宅のメリット・デメリット、ローコスト住宅の質についてご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
ローコスト住宅はただ価格が安いのではなく、予め設計や資材を決められた中から選択することで費用を抑えているのが特徴です。

また、広告や住宅展示を利用しないことも費用を抑えている大きな理由になっています。

ローコスト住宅は、家の全てを自身の希望を反映させたい人には向かないでしょう。しかし、費用を抑えつつも自身の家を持ちたいと思っている人には、選択肢の1つになるかと思います。

また、どの資材や設計が選べるかどうかは会社によって異なるため、自身が希望している内容が選べる業者を選ぶと良いでしょう。そうすることで、ミスマッチやトラブルも防ぐことができます。

もしローコスト住宅を建てたい場合は、情報を集めることから始めて、相談をする際は冷静に話を聞き、不明点が出た場合は必ず質問することが大事です。自身が満足できるようなローコスト住宅を建てられると良いですね。

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